レンズ選びの基本
レンズを買うとき、必ず直面する選択:「単焦点レンズ」か「ズームレンズ」か。
どちらが優れているわけではなく、撮影スタイルによって正解が変わります。この記事では、それぞれのメリット・デメリットを徹底比較し、あなたに合った一本を見つけるお手伝いをします。
1. 単焦点レンズとズームレンズの違い
単焦点レンズ: 焦点距離が固定(例:50mm)。ズームできません。
ズームレンズ: 焦点距離が可変(例:24-70mm)。レンズ一本で複数の画角を使えます。
単焦点レンズ
- F値が明るい(F1.8〜F1.4)
- 背景が大きくボケる
- 小型・軽量で持ち運びやすい
- 画質が高い(レンズ構成がシンプル)
- 価格が安い(撒き餌レンズなら3万円〜)
ズームレンズ
- レンズ交換が不要
- 構図の自由度が高い
- 旅行や結婚式など「絶対に失敗できない」場面に強い
- 望遠ズームなら遠くの被写体も撮れる
- 一本で多彩な表現が可能
2. 項目別対決
| 比較項目 | 単焦点 | ズーム |
|---|---|---|
| 明るさ(F値) | ◎ F1.8〜F1.2 | △ F2.8〜F4 |
| 画質 | ◎ 非常にシャープ | ○ 良好(最新モデル) |
| 重さ | ◎ 軽量(200〜400g) | △ 重い(600〜1200g) |
| 価格 | ◎ 安価(3〜8万円) | △ 高価(10〜30万円) |
| 便利さ | △ 自分で動く必要 | ◎ ズームで対応可能 |
3. こんな人には「単焦点」がおすすめ
- ポートレート撮影: 背景をトロトロにボカしたい(85mm F1.8など)
- 暗い場所での撮影: カフェ、バー、夜景など(35mm F1.8など)
- 荷物を軽くしたい: 旅行や散歩でカメラを気軽に持ち歩きたい
- 写真の腕を上げたい: ズームに頼らず「自分の足で構図を作る」練習になる
4. こんな人には「ズームレンズ」がおすすめ
- 子供の運動会・発表会: 遠くから撮る必要がある(70-200mmなど)
- 旅行: レンズ交換の手間を省きたい(24-70mm F2.8など)
- 結婚式やイベント: 撮り直しができない瞬間を確実に押さえる
- 野生動物・鳥: 被写体に近づけない(100-400mmなど)
結論:最初の一本はどっち?
予算10万円以下の初心者: まず安い単焦点(50mm F1.8)を買って、ボケ味の魅力を体験しよう。
旅行やイベントが多い人: 標準ズーム(24-70mm)を先に買って、後から単焦点を追加する形がベスト。
理想は「両方持つ」こと: 単焦点で日常を、ズームで特別なシーンを撮る「使い分け」が最強です。
まとめ
「単焦点 vs ズーム」に絶対的な答えはありません。大切なのは、自分が何を撮りたいかを明確にすることです。
迷ったら、まず安い単焦点で「F1.8の世界」を体験してみてください。きっと写真の見え方が変わるはずです。