「映像はきれいなのに、音がイマイチ…」
そんなときの犯人は、ほぼ確実にカメラ内蔵マイクです。風切り音、環境ノイズ、こもった声――視聴者が離脱する最大の原因は「音質の悪さ」。
この記事では、初めて外部マイクを導入する人向けに、失敗しないマイク選びのポイントを分かりやすく解説します。
1. まずは「用途」から決める
マイク選びで一番大切なのは、「何を、どこで、どう撮るか」です。
同じカメラでも、Vlog、自撮り、インタビュー、商品レビューでは最適なマイクが変わります。
- Vlog / 自撮り: カメラの上に載せる小型ショットガンマイクが使いやすい。
- インタビュー: 服に付けるピンマイク(ラベリア)がベスト。
- 商品レビュー / ナレーション: マイクを口元に近づけられるコンデンサーマイクが有利。
2. 代表的なマイクの種類と特徴
ショットガンマイク
カメラの上に取り付ける細長いマイク。正面の音を強調し、周りのノイズをある程度カットしてくれます。
Vlogや屋外ロケの「とりあえずこれ一本」に最適。
ピンマイク(ラベリア)
服の襟元に付ける小型マイク。口元との距離が一定なので、環境が少しうるさくても声をクリアに録れます。
インタビュー、セミナー撮影、解説動画にぴったり。
コンデンサーマイク
デスクに設置して使うタイプ。集音感度が高く、声のニュアンスをしっかり拾います。
YouTube収録、配信、ナレーション録り向け。ただし静かな室内が前提。
3. 接続方式を理解しよう
マイクが良くても、「カメラと繋がらない」と意味がありません。購入前に必ず端子と電源方式を確認しましょう。
ミラーレス・一眼カメラでよくあるパターン
- 3.5mm ミニジャック: 多くのカメラにある「MIC」と書かれた端子。オンカメラマイクやピンマイクをそのまま接続。
- デジタルマルチインターフェースシュー: Sonyなどにある「ホットシュー給電」。ケーブルなしで音声も電源も供給できる専用マイク対応。
- オーディオインターフェース経由: XLRマイクを使いたい場合は、別途インターフェースやレコーダーを挟んでカメラにライン出力する方法もあります。
- カメラにマイク入力端子があるか?(「MIC」表記)
- プラグ形状は合っているか?(3.5mm / USB-C / XLRなど)
- マイク側に電池が必要か? カメラから電源供給できるか?
4. よくある失敗と回避方法
モノラルマイクをステレオ入力に繋いだ場合、L側だけ音が入ることがあります。編集でセンタリングできる場合もありますが、「モノラルとして録音」設定があれば事前にオンにしておきましょう。
マイクレベルを上げすぎていたり、逆にカメラ側のゲインを上げすぎていることが原因です。
基本は「マイク側の出力を高めに、カメラ側の入力ゲインは控えめ」に設定すると、ノイズを抑えやすくなります。
まとめ
音質を改善する一番コスパの良い方法は、「カメラ内蔵マイクを卒業すること」です。
自分の撮影スタイルに合ったマイクを一本導入するだけで、動画のクオリティは驚くほど変わります。まずは用途を絞って、失敗しない一本を選んでみてください。